新企画

会計士、万歳! 小柴 学司氏に聞く

 
小柴学司氏のプロフィール
 公認会計士小柴学司氏は、大学卒業後大手監査法人に勤務されその後不動産に強い会計事務所、M&A仲介専門会社に勤務され平成15年に独立されました。現在(株)マイベルコンサルティングの代表取締役として主としてM&A仲介業務をおこなわれています。トラブルのないハッピーなM&A仲介が特徴、とのことです。
 
Q1 独立したきっかけは?

以前から体力に自信がある30歳代で独立し、会社(M&A仲介会社)をある程度大きくしたいと思っていたのですが、きっかけは、独立する前年のサラリーマン時代に2億円を超える手数料を上げ、自分の営業スタイルにある程度自信が持てたことです(これだけ手数料を上げても給料が満足いくものではなかったことも大きなきっかけです)。    
 また、仕事をする中で、M&Aマーケットの潜在需要の大きさと後継者対策の必要性を確信できたこともきっかけになっています。
     
Q2 独立の苦労話は?

独立後、最初に扱った石川県の優良案件(歯科向けの歯科材料通販業、年商15億円、経常利益2億円)に約半年、全力投球していたのですが、最終契約2週間前に売り手の社長(歯科医)から正当な理由なくドタキャンされてしまって大損害を被ってしまいました。この歯科医のようなタイプ(一見まともですが、ビジネスモラルに欠け、性格が歪んでいる)は、はじめてでしたので、いい勉強になりました。
 ドタキャンをした歯科医は、着手金の他、基本合意報酬の支払もしないという、悪質な社長でした。
 ドタキャン後、買い手候補であった大阪の上場会社には、申し訳なかったので基本合意報酬200万円を返金しました。また、買い手の怒りを静めるのに3ヶ月ほどかかってしまいました。
     
Q3 プライベートな時間の使い方が勤務会計士の時と変わったか?

サラリーマン時代は、土日に休むことも多かったのですが、独立して週休1日ぐらいになりました。仕事をしているときの時間の使い方はあまり変わらないのですが、休日の時間の使い方が変わりました。サラリーマン時代にはあまりなかったストレスも多少ありますので、リフレッシュするため、毎週、山や海へ家族で出かけるようになりました。これによって、家族はさらに仲良くなったように思います。
     
Q4 独立開業をして後悔したことはありますか?

後悔したことは全くありません。独立した時期(34歳)もちょうどよかったと思います。
 サラリーマンの中には、ハードな仕事をしている人もたくさんいらっしゃいますが、楽な仕事をして給料をもらっている人を見ると、気楽だな〜、ストレスもないんだろな〜と弱気になりそうな時もあります。ただ、エキサイティングに仕事をしたいので、独立して社長という肩書きの現状に満足しています。
     
Q5 監査、税務以外で特色ある仕事をしていますか?

仕事の中心は、中堅中小企業のM&A仲介(主に後継者問題の解決)で、全体に占める割合は80%くらいです。その他は企業評価と買収監査が15%で、税務は5%くらいにすぎません。監査や税務は、同業者が周りにたくさんいますので、自分では極力しないようにしています。
     
Q6 協会活動、ボランティア等の活動は?

研友会の役員、大阪八青会(若手士業の団体で、法律過疎地での法律相談がメインの行事です)、高校・大学のOB会(参加者のほとんどが年配の先輩ですが、若さをアピールしています)等に参加しています。
     
Q7 独立開業を考えている後輩へ

独立するなら30歳〜35歳がいいと思います。ただ、独立する前に充分な準備が必要です。監査法人を辞めて、何の特徴もないまま(会計事務所の経験もないまま)何となく税務や監査のパートをする人が多いのですが、お客さんの立場からすると独立したばっかりの会計士に仕事を依頼するメリットはあまりありません。唯一のメリットは、手数料が安いことくらいですので、税務や監査で価格競争に巻き込まれずある程度稼ぎたいならオンリーワン戦略でいくべきです。ネタはいくらでもあります。私は、会計事務所で5年間(税金と不動産の勉強)、M&A仲介専門会社で4年間(営業の勉強)修行をして、実績を作ってから独立しましたので、ゼロからのスタートでも仕事がないという不安はありませんでした。別のいい方をすると失敗する訳がないとも思っていました。       
 独立希望の会計士に決定的に欠けるのは、営業力だと思いますので、営業力のある会社で何年か修行するのもいいと思います。
 最後に、5年後10年後にその分野で第一人者になるという信念を持って独立した人が、勝ち組になるように思います。36歳の私が言うのもなんですが、若手会計士が各方面で今後ますますご活躍されることを期待しております。