年頭所感

 

財務省近畿財務局 局長 森本 学

 
  新年明けましておめでとうございます。
 日本公認会計士協会並びに会員の皆様には、日頃から財務局の業務運営に関しまして、深いご理解とご協力を頂きまして、厚く御礼申し上げます。
 年頭にあたり、新年のご挨拶を申し上げます。

 はじめに、金融を巡る動きについて申し上げます。
 金融改革プログラムでは、金融システムを巡る局面は、「不良債権問題への緊急対応から脱却し、将来の望ましい金融システムを目指す未来志向の局面に転換しつつある」としております。それを踏まえた上で、今後の金融行政は、「利用者の満足度が高く、国際的にも高い評価が得られ、さらに地域経済にも貢献できるような金融システムを目指す」こととしております。
 これを受け、金融庁は、昨年3月に新アクションプログラム(地域密着型金融の機能強化の推進に関するアクションプログラム)を公表し、近畿財務局としても、地域密着型金融の一層の推進に取り組んでいるところであります。
 こうした中、昨年11月末に地域密着型金融の推進を図る観点から、地域金融機関による中小企業の再生支援や中小企業金融の円滑化に向けた特色ある取り組みを紹介する「地域密着型金融に関するシンポジウム」を開催したところであります。
 そのほか、近畿財務局の地域経済活性化に向けた取り組みとしては、地域のサービス機関として、地域の中堅・中小企業が直面している課題・問題を聴取し、それを分析・検討しフィードバックすることにより、企業活動を支援し、地域経済の活性化に資することを目的として、16年9月以降「企業ヒアリング」を実施しているところであります。
 さらに、関西地域に所在する国や自治体等の関係機関が、企業が抱える様々な問題を把握し、その認識の共有の下に相互に協力してその解決策や改善策を行うための「関西地域企業活動支援協議会」を立ち上げ協議を始めているところであります。
 今後も、近畿財務局としては、様々な取り組みを通じて、国や自治体等の施策・規制に対する意見・要望をお聞きし、それを行政に生かすための施策を講じて、活力ある関西経済活性化の実現に向け少しでもお役に立てればと考えております。
 
 次に、公認会計士を巡る課題について申し上げます。
 ディスクロージャー制度は、市場規律と自己責任原則に基づく経済社会には重要なインフラですが、最近の会計監査をめぐる様々な問題の発生等を受けディスクロージャー制度の重要性が一層増してくるとともに、公認会計士監査に対する関心や社会的な期待もますます高まってきております。
 こうした中、公認会計士監査の充実・強化と併せて公認会計士試験制度の大幅な見直しが行なわれ、この新試験が今春から実施されます。これは、単に試験体系の簡素化ということだけではなく、複雑化・多様化している公認会計士業務に対応できるように、一定の資質を有する多様な人材を社会に多数輩出していくことを目指しているものであります。公認会計士になられた方が、その専門知識を生かして監査法人だけでなく一般企業等でも幅広く活躍されることを期待しております。
 公認会計士法第1条においては、公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、「国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする」とされているように、公認会計士に求められる職責は極めて重いものであります。その職責に対する期待と重要性を十分にご認識され、その期待に的確に応えていかれることを念願しております。
 近畿財務局としても、公認会計士制度の大きな変わり目にある中、金融庁とも密接に連絡を取り、また、会員の皆様方とも協力して、適切なディスクロージャーと会計監査の向上に向け努力していきたいと考えております。
 最後になりましたが、新年を迎え、貴協会の一層のご発展と会員各位のご健勝と益々のご活躍を心よりお祈り申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。