非営利会計委員会中間報告

非営利会計委員会委員長 山口 能孝

 現在、非営利会計委員会は公益法人、学校法人、社会福祉法人、NPO法人、医療法人の5つの小委員会で活動しています。各小委員会の委員長より活動報告をさせていただきたいと思います。
 
公益法人会計小委員会

公益法人会計小委員会委員長 渡邉 康夫

 平成17年度の、公益法人小委員会の活動は、昨年から継続してのテーマである「公益法人の税務Q&A」の編集、および平成16年10月公表の「公益法人会計基準」に対して我々がどのように対応できるか、公益法人に対してどのようなサービスを提供できるかの検討を念頭に置いた勉強会(委員会内だけでなく近畿会会員に対するセミナーなど)を中心にしたいと考えております。
 ただ当年度において、過去数年に亘って検討されてきた様々な、制度改革の成果として様々な環境変化が押し寄せる状況のもと、日々押し寄せる、対応すべき問題の処理に追われて、しっかり新しい基準の内容を吟味する場が持てなかったというのが、実際のところであります。
 昨年末には、新たな非営利法人の法制化に向けての意見聴取が開始され、制度改革もいよいよ大詰めを迎えようとしている感があります。 新たに設けられる非営利法人(平成20年度中に施行され、既存の公益法人は5年の経過期間中に身の振り方を決めることになりそうです)が、有用なものとなるように基礎固めを行う時期を迎える事になりました。 この時期に私たちに出来ること、公認会計士でなければ出来ないことを行えるように、効果的なタイミングを図って、活動したいと考えております。
 
学校法人会計小委員会

学校法人会計小委員会委員長 井家上 愼一

 学校法人は、非営利法人(構成員への利益配分を目的としない法人)の中で唯一の法定監査の対象であり、公認会計士にとって、公開企業の次に身近な存在の法人です。
 今年から、JICPAジャーナルも紙面の構成を変え、「非営利・公会計」の分野を専門的に独立させて編集されており、より注目される分野となっています。
 昨年は、学校法人にとって、「私立学校法」(企業のガバナンスを規定する商法と同様な位置づけの法律)と文部科学省の省令である「学校法人会計基準」の改正が相次いで行われた、画期的な年でした。
 当小委員会は、文部科学省のこのような動きをフォローし、JICPA本部の対応を検討するための勉強会を平成17年7月22日、10月28日に実施し、情報交換を行いました。
 なお、12月13日には小委員会メンバーの懇親を図るための忘年会を実施しました。
 今後の予定としましては、今年の2月14日に大阪府、奈良県、和歌山県の学校法人担当部署と当小委員会との恒例の意見交換会を実施することとなっています。
 文部科学省と比べ動きの遅い感はありますが、都道府県の動向も気になるところであり、高校以下の学校法人を担当されている会員は奮って参加下さい。
 また、今年は、改正「学校法人会計基準」の適用初年度であり、改正内容である基本金の取り崩しや各種注記には、実務上、判りにくい部分もあることから、前述の勉強会において情報交換を継続していきたいと思っています。
 
社会福祉法人会計小委員会

社会福祉法人会計小委員会委員長 神原 正明

第1回小委員会
 日時 平成17年10月21日(金) 午後6時30分〜
 議題(1)協会本部非営利法人委員会社会福祉法人専門部会の報告
    (2)介護保険法改正(居住費及び食費の保険給付対象外等)の介護保険施設経営に与える影響について 
第2回小委員会
 日時 平成17年11月15日(火)  午後6時30分〜
 議題(1)協会本部非営利法人委員会社会福祉法人専門部会の報告
   (2)社会福祉法人に関する実務上の諸問題についてのフリーディスカッション
 
第3回小委員会
 日時 平成17年12月14日(水)  午後6時30分〜
 議題(1)協会本部非営利法人委員会社会福祉法人専門部会の報告
   (2)社会福祉法人に関する実務上の諸問題についてのフリーディスカッション
  以上が平成17年度の社会福祉法人小委員会の活動内容です。従来は厚生労働省の資料などが公表されたタイミングで小委員会を開催していましたが、11月からは、特に議題がなくても月1回は小委員会を開催し、社会福祉法人に関する実務上の諸問題を持ち寄り検討しようということになりました。社会福祉法人に関与されている方、これから関与する予定の方、関与の予定はないが社会福祉法人に興味がある方等々、どなたでもお気軽にご参加下さい。
 なお、今後の小委員会の開催予定は2月16日(木)、3月23日(木)です。皆さんのご参加をお待ちしています。
NPO法人会計小委員会

NPO法人会計小委員会委員長 星 野  誠

 NPO法人の会計基準は、定まったものはなく、現状、旧経済企画庁(現内閣府)の「手引き」などに基づき、会計処理が行われておりのが現状です。この会計基準も収支会計の前提で作られているものです。
 最近の非営利法人の会計の動向としては、従来非営利法人会計で一般的されてきた収支か会計から、企業会計における「損益計算書」型へと転換しています。
 当小委員会においては、こうした動向を踏まえ、あるべきNPO法人会計について検討するため、改正「公益法人会計基準」の内容の検討を行いました。今後、これを踏まえ、NPO法人会計における会計基準について議論をしていきたいと思っています。
 また、従来行ってきました大阪府のNPOご担当の方にお越しいただいて、意見交換会を行いました。当小委員会より上記の非営利法人の会計の動向や税制改正の動向について報告させていただきました。また、大阪府の方よりNPO法人の認証状況をはじめ最近の状況をご報告いただきました。
 今後の活動といたしましては、さらに、NPO法人の会計基準について検討加えるととともに、昨年作成いたしました「NPO法人の会計と税務Q&A」の改定を行っていく予定であります。
 
医療法人会計小委員会

医療法人会計小委員会委員長 大西 正祐

  今医療を取り巻く環境は大きく変化しています。その動きに呼応し公認会計士と医療法人とのかかわりも変化しようとしています。これまでにも、医療法人と公認会計士は税務とその周辺のアドヴァイザリー業務で深い関係がありました。しかし、最近の以下のような動きはその関係が変わってきたことを示しているように見受けられます。
 ・新病院会計準則の制定
 ・医療機関債の発行ガイドラインの制定         これは、医療機関にも適正な開示が求められるようになり、公認会計士にも監査関連の保証業務が必要になってきていることを示しています。            このような動きに対し、医療法人会計小委員会においては、以下のような活動を行ってきました。
 ・病院会計準則の改定内容の検討
 ・医療法人会計基準案の検討
 ・医療法人制度の整理(特定・特別医療法人、出資額限度法人、認定医療法人)
 さらに今後も変化しつつある制度を理解し、さらに会計士協会が医療業界における存在感を発揮できるよう、以下のような活動を行っていく予定です。
 ・研修会の開催
 ・新しい業務に関するアンケート調査
 ・関連諸団体との意見交換会
 医療法人会計小委員会においては今後さらに公認会計士との関係が深まることが予想される医療業界について、さらにその理解を深め、情報の収集・発信を行う活動を続けて行きます。関心のある方は是非一度御参加ください。
 以上のように各小員会では、その分野でのエキスパートが参加しており、その方々を中心に情報交換が行われております。また、各小委員会ともに少人数でありますので、委員会メンバーの方以外でも、年度の途中でも、また、一度きりの参加でも大歓迎です。事務局に日程をお問合わせのうえご参加ください。各分野に少しでも関係した仕事をされている方、興味を持たれている方、皆様の参加をお待ちしております。