部委員だより

租税調査会の活動報告

租税調査会委員 早川 芳夫

 近畿会の税制税務委員長を拝命していた時に本部の租税調査会委員を引受けてすでに2期5年が経過しました(1期3年)。このたび本部委員会報告の原稿依頼がありましたので、租税調査会の最近1年間(平成18年3月期)の活動報告を各専門部会の活動と一緒に以下報告いたします。
 租税調査会は、会の全体会議と各専門部会活動に大きく分けられます。
 全体会議は、本部委員と各地域会の委員とで構成され、各専門部会が作成した調査研究報告書等を理事会へ上程する前に内容等を審議しそれを承認する場となります。私の主な役割は、この全体会議に出席し審議事項について意見を述べ、承認すべきかどうか判断することです。特に毎年の大きな審議事項が税制改正意見・要望書です。公認会計士の立場から見た現行企業課税・資産課税・土地税制及び国際課税のあり方等を検討し、「平成18年度税制改正意見・要望書」を作成し、自由民主党政務調査会、民主党、公明党等に提出しました。会計士協会の税制改正意見・要望書については、外部から評価の高いものとなっています。
 全体会議は年に4回程度開催されますが、上記のような調査研究報告の審議のみではなく、会計士協会と各地域会の密接な関係を維持するために、各地域会の活動状況を報告し、地域会の本部への要望事項について発言する場ともなっています。各地域会の要望は、本部からの情報が不足していること、また、地域会研修会講師の人材不足等の問題が挙げられます。その結果、本部からの情報提供や研修会講師等の派遣についてのサポート体制をさらに増強する施策がとられるようになってきています。私も、近畿会の現状を報告し、本部からのさまざまなサポートをお願いしています。
 次に、租税調査会の専門部会を紹介しますが、各部会とも東京会を中心とした専門委員の多大な労力提供のもとで運営されていることを強調しておきます。
 
1. 資産課税専門部会
 諮問事項「非営利法人の税務について調査研究されたい」(平成16年9月)について検討を行い、平成17年10月7日付けで、租税調査会研究報告第14号「非営利法人と寄附税制について―現行寄附税制と今後の動向―」を答申しました。また、諮問事項「固定資産税に係る固定資産の評価基準等について調査研究されたい。」(平成17年3月)について検討を行い現在ドラフト作成中です。
 
2. 法人課税専門部会
 会社法成立により当面は会社法に関する事項の検討を最優先としています。具体的には「会社法が施行された際の法人税法上の課題」について税務大学校の教授を招き会議を重ねています。
 
3. 企業再編税制検討専門部会
 企業再編税制に係る実務に関する諸問題について調査検討しています。当専門部会も新しい会社法に関する事項を最優先課題としています。
 
4. 国際課税専門部会
 諮問事項「国際祖税における事業体課税について調査研究されたい」(平成14年1月)について検討を行い、現在ドラフトを作成中です。
 
5. 研修サポート専門部会
 諮問事項「中小事務所に所属している会員が、税務を中心とした研修が効率よく実施できるようなサポート体制を構築されたい。」(平成17年9月)について検討を行い、CPE研修資料の内容を審議しています。
 
6. 租税関係出版専門部会
 協会監修の「税務・会計法規CD-ROM」の編集を継続的に行いつつ、現在「インターネット版」への移行に向けての検討及び作業を同時並行的に行っています。
 
7. 租税相談部会
 租税相談室を設け、相談員には実務経験豊富な国税局OBを招き、会員からの租税に関する業務の照会及び相談に応じています。法人税に関する相談件数が一番多いが、資産税・国際租税も含めこの一年で1,070件の相談がありました。また、相談案件のうち重要と思われるものは、JICPAジャーナル「租税相談Q&A」として紹介されています。