会長・副会長退任挨拶

近畿会会長の退任に際して

会長 佐伯 剛

 この6月5日の定時総会で、近畿会会長という大任を終えることになりました。2年間を振り返りますと、副会長・幹事・事務局の皆さんの協力を得て、無事任期を満了することができたことに深く感謝致しております。2年間に掲げた事業計画の主な重点施策に沿って総括して見たいと思います。

■公認会計士監査の信頼回復に向けて

 近年の会計不祥事を背景とした金融審議会の公認会計士制度部会からの提言を受け、公認会計士法が再改正されることになりました。近畿会として、昨年10月に日本監査役協会関西支部と座談会を行い、法改正に係る上場企業監査規制等の論点を整理し、「近畿会CPAニュース」及び「月刊監査役」に意見を掲載しました。
 又、12月には近畿財務局の調整により、公認会計士・監査審査会との意見交換会の機会を得て、監査現場の率直な意見を伝えました。さらに、今年3月には直接、金融庁企業開示課と十分な時間(90分)を頂き広範な事項について本音のお話をさせて頂きました。又、近畿会会員である谷口衆議院議員・尾立参議院議員から貴重なご意見を伺い、協会本部理事会等で発言を行いました。
 このように、地域会としての情報入手や発言の機会に制限はありましたが、知恵をしぼり近畿会の存在を示す活動を実施したと考えております。
 

■CAPA大阪大会の成功に向けて

 中国・韓国・インドの会計士協会を訪問し、CAPA大阪大会へ中国から100名、韓国から200名の参加計画を頂いており、さらに3ヶ国会長にパネルディスカッション(「アジア経済発展に向けた公認会計士の役割」)にも登壇頂くことになっています。また、トルコ世界会計士会議に出向き、CAPA大阪大会の宣伝に努めた結果、IFAC会長にもCAPA大阪大会へ出席頂くことになりました。
 また、国際交流を開始しました上海中冊会計師協会とは、今年5月15日に上海市で共同セミナー(「日本におけるIPO」)を開催することになりましたが、近畿会が設立されて以来はじめての海外セミナー実施になると思います。さらに、モンゴル会計士協会とは本部研修の一部を近畿会実施を契機に交流を始めており、CAPA大阪大会の分科会に同会会長自らがパネラーとして参加頂ける予定です。他にもこれまでの国際活動が具体化してきており、これらが今年10月のCAPA大阪大会で結実するよう、今後も兵庫会・京滋会の協力を得て関西三会が一丸となって準備に当たる所存です。
 

■関西経済活性化に向けた他士業等との連携について

 従来から実施していますバイオ起業支援は、バイオサポーターズ三会協議会から派生した「関西バイオビジネス研究会」を通じ、大阪弁護士会・日本弁理士会近畿支部の会員と共同で第4実践事例研修を行い、今年3月にビジネスモデルの提案をさせて頂き、関係者から評価を頂くことができました。また、バイオ勉強会も今年で5年目を迎え継続しております。
 また、大阪商工会議所と設立した「中小企業の資金調達研究会」で、リレーションシップバンキング・ツールとして「非財務情報(知的資産経営)の評価チェックリスト」を作成し、プレス発表すると共に近畿会ホームページに掲載しました。昨年12月に、近畿経済産業局と共同主催しました「中小企業知的資産経営国際セミナーIN大阪」で同チェックリストの報告を行い、さらに今年3月に公表された中小企業基盤整備機構の「知的資産経営マニュアル」でも同チェックリストが紹介され、全国レベルでの評価を受けるに至りました。
 次に、今年3月に大阪弁護士会と関西経済の適正かつ健全な発展に貢献することを目的として「相互交流の基本合意」を調印しました。その成果物の第1弾として「非常勤社外監査役の理論と実務」を共同著書として既に書店に並んでおり、今後の両会の交流成果が楽しみです。
 

■公的分野への貢献として

 昨年4月に「平成16年台風23号:災害義援金の調査研究」で阪神淡路大震災の義援金配分の教訓が生かされたかの検証を実施し、その結果はマスコミにも取り上げられました。また、今年2月に「NPO法人の計算書類の実態分析とモデル記載例」を取りまとめ、近畿会の伝統である社会・公会計の視点からの活動を持続しております。
 また最近の顕著な傾向として、地方自治体から各種委員会等への委員推薦依頼が増加しておりますが、近畿会として公的分野での公認会計士への要請に積極的に対応しております。
 

■近畿会会務の透明性・活性化について

 新しい試みとして、就任以来1年間にわたり、関西経済同友会・大阪商工会議所・大阪証券取引所・大阪府知事・大阪市長等々の関西経済トップの方々と座談会を実施し、その内容を写真を交えて近畿会CPAニュースに連続掲載しました。また、“公認会計士の日”の記念広報活動として「関西経済活性化セミナー」を開催し、一般の参加者にお集まり頂き、そのセミナー内容を新聞紙上で公表し、広く社会に公認会計士の役割を知って頂くことに努めました。
 また、「公開役員会」を年1回開催し、会員の方々に役員会に参加して頂く機会を設けることにしました。今年は1月に実施し、次期役員予定者にも参加頂き、今後の近畿会のあり方(部会・委員会の見直し等)について意見交換を公開の場所で行いました。

 以上のように、より“見えやすく・判りやすい”近畿会の運営を誠意をもって行ってまいりましたが、どのように会員の皆さんに評価頂いたかを、6月5日に開催する近畿会定時総会で直接お伺いできればと思っております。