新会長・副会長就任挨拶  

 

近畿会会長就任にあたって

 

会 長 中務 裕之

6月5日の定時総会終了後から会長に就任致しました。今期から本部の任期と同じく3年の任期となります。全力を尽くして会務を行いますので、ご支援、ご鞭撻の程どうぞよろしくお願い申し上げます。
 また本部においては副会長として、協会全体の会務にも関わる予定です。シナジー効果のある活動を行いたいと思います。併せてよろしくお願いいたします。
 近畿会会長への就任にあたって以下のことを考えています。
 会務のスローガンとして、「社会の健全な発展に寄与する公認会計士業界を目指して」を掲げます。
 活動するに当たって、基礎となるわかりやすい理念、目標がある方が良いと考えました。大きい表現ですが、これを心して活動していきたいと考えます。
 
 会計は人が幸せになるための道具です。
 お金という量りをもって活動を表現し、金銭の分配を行ったり、過去を反省し将来の計画を立てたりします。そのことにより社会が成り立ち、発展できます。
 仮に世の中から会計というものがなくなったら、どんなに困ることでしょう。例えば会社が儲かったか損したかは、預金残高の増減からしかわかりません。決算書がなければ法人税などはどうやって集めるのでしょうか。また集めたとしてもその税金が何に使用されたかを報告できません。
 この会計という道具ですが、上場会社に求められる内容と非上場の会社や非営利法人に求められる内容は、それぞれの法人を取り巻く環境などにより異なります。
 公認会計士は会計の専門家として、人を幸せにする道具について積極的に関わるべきです。なお、会計を精緻化、複雑化、個別化することが幸せにつながるとは限りません。利用されてこそ価値がありますから、利用者のニーズが一番重要です。
 
 監査は人に安心を与えるための道具です。
 上場会社に求められる安心の程度とそれ以外の法人のそれとでは、安心に対する社会の期待が異なります。防犯であっても防火であっても、安心のために無制限のコストをかけるわけには行きません。監査についてもコストベネフィットを考慮した安心について、公認会計士は監査の専門家として、制度の構築並びに運用の役割を積極的に担うべきです。
 
 監査の仕事は他の職業と比較して特に信頼性が重要な要素となっています。また監査以外の仕事でも公認会計士であることから一定の信頼を社会から受けています。我々の業務の内容が多様化していること、会計士の数が増えていることから、一定の信頼性のレベルを保つことは困難になるかもしれません。しかし全体として「公認会計士はやっぱりいい仕事をする」と言われる状況を保持すべきと考えます。これは一人ひとりの自覚と実践の積み重ねの賜物です。
 なお、顧客に喜ばれるが例えば反社会的である仕事などはいい仕事とは言いません。いい仕事であるかどうかを考えるには、単に顧客の目線だけではなく社会の目線も重要です。何が「いい仕事」か。
 
 いい仕事をし、キチッと役割を果たすということに加えて、日頃からの姿勢や社会との関わり方などの人格的な要素が加わって、いい市民(人)になると考えます。
 自分の長所・短所はなかなか自分では見えません。長年の経験から言えば、経理担当者に「(決算整理は)ちゃんとできていますか?」と質問して、「ちゃんとできてます」と答える人に限って、仕事内容はいい加減です。そうではなく「ちゃんとしているつもりですが、自分の知らないことがあるかもしれません。(ムズムズ・・・)」と答える人の方がしっかりしています。
 このような傾向がありますから、仕事の質についても、人格的な面についても、研修や会議、親睦などという他人と接する機会を多く持ち、研鑽を積んでいかなければならないと思います。
 その結果として「会計士っていい人達だ」と社会から評価されれば有り難いことです。
 
 
上記のようなことが実現して、皆さんが自分の子供が会計士になることを躊躇なく勧めることができる業界であってほしいと思います。このように言えるかどうかは、いい仕事ができているかどうか、いい業界であるかどうかについてのわかりやすい目安だと思います。
 
 役員だけでこのような業界を育てることはできません。
 1961年のケネディ大統領の就任演説をもじれば、「会員の皆さん、協会が皆さんに何をしてくれるかではなく、社会の健全な発展のために私たちが力を合わせて何ができるかを問うてください。」
 是非、皆さん一人ひとりと一緒に主体的に活動していきたいと思います。
 

さて、上記を念頭において、今年度の具体的な事業活動として以下のような内容を計画しています。
 
1.CAPA・アジア太平洋会計士会議の開催
 「アジア経済発展に向けた公認会計士の役割」をメインテーマとするアジア・太平洋会計士(CAPA)会議大阪大会・全国研究大会のホスト地域会として、成功に向けて準備を進めています。我々の業界では何十年に一度の大阪での国際会議ですから、是非とも一人でも多くの会員の参加いただきたいと思います。(既にホームページ又はFAXにて登録を受付けています)
 
2.監査の信頼性向上
 本部等と連携して研究・研修活動などを行います。特に上場会社以外の監査やITに関する監査についての研修を充実したいと思います。
 
3.中堅・中小企業の発展のための施策の実施
 昨年に大阪商工会議所と共同で開発した「非財務情報(知的資産経営)の評価チェックリスト」が広く活用されるようにセミナーなどを実施します。また例えば事業承継などのテーマについて大阪弁護士会と共同研究を行うことを検討しています。
 
4.非営利分野での会計・監査の充実
 地方公共団体財政健全化法に関連して監査会計についての調査研究、公益法人・NPO法人・学校法人など非営利組織の監査会計についての研究を行う予定です。
 また環境会計・監査、CSR情報開示に関する研究と情報発信を計画しています。
 
5.行政機関、経済団体、他士業との連携推進
 近年他団体との交流を活発に行ってきて、有形、無形の大きな成果を得ています。今後も引き続き前向きな交流を深めて行きます。
 
6.会員の業務に資するサービスの提供
 研修会の開催や冊子の作成などにより、業務に役立つ情報やツールの提供を行います。
 
7.会員とのコミュニケーションの強化
 本部及び近畿会の活動や部委員会活動などの情報伝達を充実させるとともに、近畿CPAニュースやメールなど情報伝達手段の工夫を行います。
 
8.社会へ積極的な広報
 我々の諸活動を社会に広く理解していただき、また良いブランドイメージを持っていただくべく積極的な広報活動を行います。
以上

付記

 ここまでお読みいただいた方に感謝申し上げます。
 「読んでもらってなんぼ」と考え、見出しを工夫し短文を心がけたつもりですが、如何でしたでしょうか?
 感想、要望、質問などご遠慮なくお聞かせください。

knk-10906@jicpa-knk.ne.jp

 最後に、一緒に主体的な活動をすることに少しなりとも関心を持たれた方へ、まずは一歩を踏み出して下さい。(様子を知りたい人は、ご一報下さい) 
 部・委員会活動への参加は気軽にできますので、どうぞご参加ください。特に若手、中堅の会員の方が1人でも多く会務に参加されることを期待します。