編集後記 

 
  「プロフェッショナル原論」(波頭亮著:ちくま新書)という著書を拝読し、現在の日本社会や公認会計士業界にとって、非常に興味深い視点を垣間見ることができた。
プロフェッショナルの本質は、その言葉自体に隠されており、「profess」という「宣誓」を意味する言葉から来ている。神に誓う自らの使命、つまり、公益に奉仕するという使命感と掟を守る自律心こそが重要である。「…プロフェッショナルは元々…誘惑に満ちた危険な職業でありながら、公益への貢献や、社会からの敬意や自尊の念といった精神的充足に基づいた自己規律によって不正からわが身を劃して仕事をしていくのが本来の姿である。…経済以外の価値が意識から欠落してしまった人々が住む現在の日本社会、即ち経済合理性最優先社会…において正調プロフェッショナリズムは居場所がない。…まさにプロフェッショナリズムと経済の葛藤状態である。」として粉飾事件等の発生が経済価値偏重の日本社会において、自然発生的に生じたものであると著者は嘆く。では、どうすれば良いか?答えは明快かつシンプルである。答えは、「プロフェッショナルはさらに自らの職能を磨き、プロフェッショナルの掟を一層厳しく守るのみ」というものである。
近畿会も「総会」より新体制で出発する。今後の新たな環境の中、会員それぞれが、新たな「宣誓」を堅持したいものだ。

(文責:田 篤)