年 頭 所 感

新年あけましておめでとうございます。
新しい年の幕開けに際し、ご挨拶申し上げます。

日本公認会計士協会近畿会会長
会長 
中務裕之

はじめに
 今年は昭和23年の公認会計士法制定から60周年に当たります。いわば還暦ということで、これまでの制度創設から発展の一時代の締めくくりでもあり、新しい時代へのスタートの年でもあります。このような時代に会員の皆さんとともに業界を担う機会を得て光栄に思います。
昨年はどのような年であったか
 言うまでもなく、我々の業界にとって昨年はみすず監査法人が解散したことが衝撃的な
出来事でした。毎日の生活では変化に気づきにくいですが、この10年の間に会計や監査の内容、金融庁による監督が大きく変わって来たことの現れの一つであると思います。
 近畿会として嬉しいことは、アジア太平洋会計士会議(CAPA大阪大会)を成功裏に
終えることができたことです。大阪で初めての会計士関係の国際会議であり、分科会など
の内容は当然として、式典や社交行事などを含め参加者の方に満足を得ていただいた、さらには感動もしていただいた行事でした。私としてはこれからの業界を担う人たちに関心と刺激を得ていただけたのが嬉しいです。
時代の変化の潮流の向きは どのようなものか、
そして今年はどのような年になるのか
<上場会社>
 上場会社の監査について問題事案が出てくるのかどうか全くわかりませんが、新しい制
度としての四半期レビュー制度と財務報告に係る内部統制制度の監査が、どのように実務に定着していくのかを探っていく年になると思います。これらは大きな変化と言えます。
<公会計> 
 公会計の分野について会計基準の向上が具体的に動き出す年となります。これは企業会計の分野とは別の大きな新しい変化と言えます。監査についても、会計基準と会計実務体制の充実を受けて、数年後に現実的な動きが出てくるのではないでしょうか。
<保証実務>
 保証実務について、これまでの60年間に蓄積してきた実務や慣行について、整理して
いく時期が来ていると思います。監査対象が上場会社以外の事業体に拡がっていること及び上場会社の監査の手続きが品質管理も含めて極めて重装備になっていることから、他の事業体の財務報告に対する保証業務にも同様に適用することが社会からの期待に合致しているかどうかを検討し、ニーズにあった保証業務のあり方を整理する時が来ているのではないでしょうか。
<公認会計士業界及び協会>
 昨年の公認会計士試験(従来でいう2次試験)の合格者はざっと前年の2倍になり、約
2700人が合格しました。平成15年法改正によって、従来の一発合格の方式から、短
答式合格や論文式科目合格は2年間合格歴を繰り越せるという制度に変わったため合格者が増えたと言えます。
 今後もこの合格者数が続くとすると課題があります。目先の課題として今年、遅くとも
来年の合格者のうちかなりの数の人は監査法人に就職できないと予想されます。かといって合格しただけの人を企業や行政が多数、雇用するとは考えられません。仮に企業や行政の採用枠が多数あるとしても、監査法人での勤務をまずは希望している人にとってはミスマッチです。合格者数は協会が関与できないことですが、社会問題化しないか気になるところです。
 中期的な課題は、ゆくゆくは企業や行政に勤務する人が増えてきますが、そうなると、
補習所のコスト負担や会員サービスの内容、そして会費負担などの面をはじめ、将来的な協会の役割などを再構築する必要が出てきます。
今年の近畿会は どのような活動をするか
 組織としては本部のガバナンス改革に合わせて役員の任期を2年から3年に変更したこ
と、そして私が本部副会長を兼任することになったことが、以前と比べての変化です。
 3年になったことから、負担は多くなりますが、各部、委員会の活動が長期的な視点で
実施できます。また本部の施策と協調して実施できるというメリットがあります。各部、委員会の皆さんには2年目として慣れてこられるでしょうから、より具体的な成果を期待したいと思います。また特別な事業として60周年の行事を本部とも連携して行う予定です。
 私は本部の情報を役員会などで積極的に伝え、また逆に近畿会での状況を本部に伝えることにより、本部、近畿会双方の会務がより活性化し、効果的となるよう行動します。
 また、今後の業界及び協会活動を担う人たちを継続的に育成することにも力を入れたいと思います。
 本年度のこれまでの具体的な活動の報告並びに次の事業年度の活動方針については、公開役員会にて報告、協議しますので、詳しくはその場に譲ります。是非ご出席ください。
当日は増田宏一本部会長にお越し頂き、会務報告をしていただきます。会員の皆さんに協会の活動を共有していただきたいと思います。

 最後になりましたが、皆様にとって今年一年が素晴らしい年となりますように祈念申し
上げます。