報告

監査・保証実務委員会活動報告

監査・保証実務委員会委員 黒木賢一郎

 
 1.監査・保証実務委員会とは
 監査・保証実務委員会は、監査(監査以外の保証業務等を含む。)の理論及び実務に関する研究調査を行うことを活動目的としています。企業会計基準委員会(ASBJ)が会計基準の開発を行う団体であり、監査・保証実務委員会が、監査実務上の具体的な指針を作成する委員会として、会員の業務に密接な関係を有する委員会の一つであるといえます。
 委員会の構成は、委員長1名、副委員長3名、地域会からの委員21名となっています。近畿会からは、委員として上田耕治さんと私が参加しています。
 このほか、委員会の中に、専門委員会が設けられており、現在8つあります。専門委員会の委員は、監査・保証実務委員会の委員以外からも多数参加しています。
 
 2.委員会の活動内容
 委員会の活動は、毎年年度初めに協会会長名で委員会宛に諮問書が出され、これに沿って活動します。諮問事項の検討のために、テーマごとに専門委員会を作っています。専門委員会では、テーマの内容を検討し、新たな委員会報告の草案を作成したり、現行の委員会報告の見直しを行います。機動的に活動するために専門委員会の委員の方は東京在住の方が多いようです。専門委員会でまとめられた報告書の草案は、監査・保証実務委員会の正副委員長会議で検討され、その後全体委員会で報告され、利害関係団体(金融庁、経団連、証券業協会など)の意見を踏まえ、協会の常務理事会で審議され、理事会で報告された後、公開草案として会員その他に意見を求め、必要に応じて修正のうえ再度常務理事会で審議、理事会での報告を経て確定します。
 近畿会からは、監査会計委員会の委員2名が、全体委員会に出席しています。全体委員会では、担当役員から最近の監査・会計をめぐる諸問題の報告や各専門委員会の委員長からそれぞれのテーマに関して進捗状況の説明がされます。委員にとっては、最新情報に触れるいい機会となっています。ここでは、質疑応答の時間もあり、正式の報告書に書かれない背景を聞くことができます。
 全体委員会は年に4回実施されます。タイムリーに報告書を出す場合には、メールによって意見を求められることもあります。 全体会議の内容は、資料とともに近畿会の監査会計委員会の場で報告をしています。また、そのときの資料は近畿会に保管していますので、会員の方であれば、閲覧していただくことも可能です。
 
 3.昨年度の活動内容
昨年度の委員会の主な活動実績は以下のとおりです。
 
 (1) 報告検討専門委員会
 過去に公表された委員会報告の見直しを行っており、昨年度は「関連当事者との取引に係る情報の開示に関する監査上の取扱い」及び「リース取引に係る監査上の取扱い」を廃止しました。
 
(2) 四半期財務情報対応専門委員会
  「四半期レビュー基準の設定に関する意見書」等を踏まえ、また、国際レビュー業務基準第2410との整合性を図りつつ、その実務上の指針を検討し、「四半期レビューに関する実務指針」を公表しました。
 
 (3) 監査報告書専門委員会
 改正公認会計士法及びその関係政令・内閣府令の改正等を踏まえ「監査報告書作成に関する実務指針」の改正をしました。
 
 (4) 内部統制検討専門委員会
 金融商品取引法をはじめとする財務報告に係る内部統制の関係法令や意見書等を踏まえ、監査人が実施する財務報告に係る内部統制の監査における実務上の取扱いを検討し、「財務報告に係る内部統制の監査に関する実務上の取扱い」を公表しました。
 
(5) 保証業務検討専門委員会
 平成17年7月に公開草案としていた「財務諸表監査以外の保証業務等に関する実務指針」について、国際保証業務基準との整合性を諮り、見直しを行い「公認会計士等が行う保証業務等に関する研究報告」(公開草案)を公表しました。
 
 (6) コンフォートレター専門委員会
 四半期報告制度等に対応するため、「監査人から事務幹事証券会社への書簡について」「「監査人から事務幹事証券会社への書簡」要綱」を改正しました。
 
(7) 監査時間検討専門委員会
 財務報告に係る内部統制の監査及び四半期財務諸表のレビューを踏まえた監査時間の見積りについて検討を行い、「監査時間の見積りに関する研究報告(中間報告)」を改正しました。
 
(8) 連結範囲専門委員会

 「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」を踏まえ、「連結の範囲及び持分法の適用範囲に関する重要性の原則の適用に係る監査上の取扱い」及び「「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する監査上の取扱い」に関するQ&A」を改正しました。