報告

企業再生セミナー開催のご報告

経営委員会委員長 和中修二

 
1、 はじめに
 リーマンショック以降の不景気は現在も続いており、とりわけ海外の信用不安・不景気等により円高が一層進みつつあり、我が国の中小企業は依然強烈な向かい風の環境に晒されています。そして、そのような状況下にあっても、中小企業自身の踏ん張りや中小企業金融円滑化法等の影響もあり、中小企業再生支援協議会への窓口相談企業数は大幅な増加をしていないようです。
 しかし、現在のように景気が回復せず、かつ回復の目途がたたない状況が続く限り、今後の中小企業の再生案件の増加は避けられないものと想定されます。
 以上のような環境にあるなか、会員の皆様の再生支援業務に対する関心は依然として高く、かつ大阪府中小企業再生支援協議会が管轄する再生業務に関与するためには、近畿会経営委員会が主催する企業再生セミナーを受講し、再生支援委員として登録していただくことが前提となっていることから、今回の「企業再生セミナー」の開催に至りました。
 
2、 セミナーの内容
 セミナーは、経営委員会担当の白井 弘副会長から開催のご挨拶をいただき、その後講師の百々先生より自らの実務経験をとおして得られた業務の進め方や報告書作成の留意点等をまとめたレジュメに基づき、再生支援業務に関与するに際して知っておくべき基本的な項目を中心にご説明を頂きました。
 レジュメの構成は以下のとおりです。
 「T 事業再生業務の全体像」では、再生支援業務の全般的な流れや、再生業務に関与するメンバーの概要等のご説明をいただきました。
 「U 財務デューデリジェンス」では、再生支援業務におけるデューデリジェンスの目的とその目的に対応した報告書作成のポイント(対象会社の正常収益力、資金繰りの状況、実態バランス、破産(清算)配当率の算定、各金融機関の保全割合の算定)やなぜそれらの項目が報告書作成のポイントとなる事由等について要領よくご説明をいただきました。
 「V 再生計画」では、そもそも再生計画の立案まで至るような対象会社のパターンをその会社の財務体質と収益力の観点からご説明をいただきました。
 また、レジュメの説明以外にも、参加者との質疑応答をとおして、中小企業再生支援協議会の体制、他士業との協働内容、当該業務関与に際しての業務マナー等のご説明を頂くと同時に、破産(清算)配当率等の算定等など具体的な実務面での質疑応答も行われました。
 
3、 おわりに
 今回のセミナーは、会員の皆様のご要望もあり、大阪府中小企業再生支援協議会の再生支援委員登録に重きをおいた内容としました。そして、当日は多数のご参加をいただきました。今後も引き続き同様の趣旨のセミナーの開催を想定しておりますが、同時に既に再生支援委員として登録されている会員のノウハウ・能力及び業務効率性の向上に重きを置く企業再生セミナーの開催も検討しています。
 再生支援業務に関与されている会員の皆様が、当該業務において中小企業再生支援協議会、金融機関をはじめとする関係者からより良い評価を得ることは、社会への貢献と同時に会員全体の業務のすそ野を広げることにも貢献するものと考えます。
 よって経営委員会は、社会貢献に資する、そして会員のビジネスチャンス拡大やノウハウ・能力向上の一助にもなるよう企業再生セミナーを今後も継続的に開催致します。
 会員の皆様方には、一層のご参加・ご協力をお願い致します。