寄稿

翔る!ニッポンの公認会計士〜シンガポール編

第3回

木内達也

 
 「一人あたりのGDPが日本を超えた!」
 「外為取引額が東京市場を超えた!」
 淡路島くらいの国土に450万人がギュウギュウに暮らしているシンガポール共和国。
 一年中摂氏30度を下回ることのない、この暑い国の名前を目にする機会は今後も増えていくと思います。
 アジアに進出している日系企業なら、かなりの確率で子会社や支店を置いているので、皆さんが出張で訪れる機会も多いでしょう。
 2004年から2008年まで駐在していた私が、とっておきのローカル情報を伝授いたします(ちょっと古いかもしれませんが)
 
言葉など
 英語、マレー語、中国語(北京語)、タミル語が公用語です。中国系の人々が人口の75%程度を占めており、彼ら同士は北京語で話していますが、皆さんがビジネスでお付き合いするような人たちには、ほぼ間違いなく英語が通じます。
 ただし、俗に「シングリッシュ」とも言われるように、かなり中国語なまりの強いアクセントです。よく「ハァー?」と怒っているような口調で言われるのですが、これは単に聞き取れなかったという意味なので、いちいち怯む必要はありません。彼らにとっても英語は第二言語です。万事強気で行きましょう。
 
移動など
 (シンガポール)チャンギ国際空港に降り立つ、時計を1時間戻す、コートをスーツケースにしまう。関西国際空港から約7時間のフライトですが、欧米に比べれば時差もほとんどない分、まだ余力があると思います。空港は24時間オープンなので、帰国の際に夜中の便を使えば、機内でぐっすり眠って朝から日本でバリバリ仕事可能です。
 空港から市内中心までは約15km。地下鉄でも30分程度で着きますが、ここは素直にタクシーに乗りましょう。というのは、初乗り運賃が約3シンガポールドル(約200円)と安く、数も多いので非常に便利だからです。空港から乗ると別途5シンガポールドル程度の特別加算がありますが、地下鉄の通路をゴロゴロとスーツケースを転がすことを考えれば安いものです。
 ホテルは市内中心に集中しており、沢山あるので予算に合わせて選び放題です。ただし、国際会議が頻繁に行われているので、これらとバッティングする場合には早目の予約が必要となります。
 クライアントへの移動について、販売会社なら市内中心、製造会社なら東西の端に位置することが多いのですが、これもタクシーで問題ありません。地下街はまだ発展途上なので、徒歩10分以上かかるなら迷わずタクシーに。暑くてとても外は歩けません。
 なお、詳しくは書きませんが、路線バスは完全に玄人向けです。時刻表すらないので、ビジネスには不向きです。
 
食事
 シンガポールは初めてです。と言うと、空港近くのイーストコースト・シーフードセンターに連れて行かれるのが定番です。ここでは、生きたエビに酒を振りかけて蒸したドランクンプローン(酔っぱらいエビ)と、マッドクラブ(泥蟹)を黒コショウソースで炒めたブラックペッパークラブがお勧めです。
 シンガポールには高級レストランも多いのですが、是非、ローカルB級グルメも味わっていただきたいと思います。
 まずは、チキンライス。丸ごと1羽のチキンを寸胴で湯がき、そのスープでご飯を炊きます。ツルンとした食感のチキンと、アルデンテのライス、スープがセットで出てきます(1人前3シンガポールドル程度)。
 次に、バクテー(肉骨茶)。骨付き豚肉をハーブ入り特製スープで煮込んだものです。スープごと出てきて、ご飯と一緒にいただきます。スープにはやたらとコショウが入っているのですが、これが日本にはない味で、非常にパンチが効いています(1人前5シンガポールドル程度)。
 チキンライスもバクテーもポピュラーな料理なので、そこらじゅうにお店はありますが、無作為に飛び込んでも、まず失敗します。日本でたまたま入ったラーメン屋が旨かった、という確率よりも低いので、必ず事前に下調べをしてください。ベテラン駐在員に訊くのもよいでしょう。
 
余暇
 残念ながら、シンガポールにはこれと言った観光スポットはありません。マーライオンは世界3大ガッカリのひとつとさえ言われています。夜しかオープンしていない「ナイトサファリ」という動物園があり、これは本当に素晴らしいのですが、あくまでもファミリー、カップル向けで、ビジネスマンだけで訪れても空しいかもしれません。
 しかし最近、楽しそうなものができました。政府公認カジノです。2010年になってから、マリーナ地区とセントーサ島に立て続けに2つオープンしました。私もまだ行ったことがありませんが、なかなか出だし好調のようです。
 以上、紙面の都合で書ききれていないのですが、皆さんの出張の一助にしていただけると幸いです。