報告

『公認会計士試験合格者のキャリアプランニング』
〜2009年度合格者の経験談から学ぶ〜

準会員会 近畿分会幹事 藤田 咲 中谷 洸太

 
はじめに
 平成23年2月13日、『公認会計士試験合格者のキャリアプランニング 〜2009年度合格者の経験談から学ぶ〜』と題して、就業多様化対応委員会・準会員会共催の特別講義を開催致しました。当講義の目的は、昨今の会計士業界において未就職問題が深刻化していることを受けて、企業内会計士の現状・会計士試験合格者の就職環境・多様なキャリア形成についての情報交換の場を設けるというものであり、40名弱の公認会計士試験合格者にご参加頂きました。2009年度の公認会計士試験に合格され、一般事業会社・会計事務所にお勤めの方、就業多様化対応委員会の方等をゲストに迎え、講演会・グループディスカッションを行いました。
 
講義内容
 まず第1部では、近畿実務補習所運営委員会副委員長・就業多様化対応委員会副委員長の増田明彦氏に、公認会計士登録の際に必要となる「実務要件」についてご講演頂きました。参加者の大半が、金融庁により公表されている「公認会計士の登録Q&A」について、見たことがないと答えたことから、積極的に正しい情報を収集することの重要性を感じました。加えて、求人側が新人として採用したい人材の条件など、普段なかなか聞くことのできない、かつ就職活動に直結するような内容もお話頂きました。
 次に第2部では、2009年度の公認会計士試験に合格され、一般事業会社・会計事務所に勤務されている、杉 直佑氏、平井 佑可子氏、松田 知恵氏の3氏にご講演頂きました。監査法人以外の就職先を選択した経緯、仕事内容、今後のキャリアビジョン、就職活動についてのアドバイスなど、幅広くお話頂きました。3氏に共通していたのは、当初は監査法人勤務を希望していたものの、監査法人では経験できなかったであろう業務を経験することができ、楽しく仕事をしているということでした。ご講演中の3氏からは、充実感が伝わってきました。
 最後に第3部では、上述のゲストの方々及び監査法人に勤務する準会員会幹事を交え、フリーディスカッションを行いました。ゲストと参加者との対話はもちろんのこと、参加者同士で就職活動に関する情報交換を行う姿もみられ、参加者にとって非常に有益であったのではないかと思います。後の懇親会では、軽食をとりながらより活発な議論が繰り広げられました。
 
参加者の声
 今回の特別講義では参加者の方々にアンケートを実施し、たくさんのご意見・ご感想を頂きました。その中の一部をご紹介致します。
去年の就職難を乗り越えた方々の実体験を伺えたのがとても良かったです。
個人的に企業内会計士の先輩方との交流がありますが、自らの知り合いではなかった新たな人とのつながりができたという点がとても良かったです。
企業に勤めてらっしゃる方はとても充実した表情をされていたし、貴重な話を伺えました。
試験合格者として一般事業会社で働かれている方々の実際の業務内容ややりがいなどをお聞きできて、とても参考になりました。
悩んでいたことを話せて気が楽になりました。
 この他にも、企業内会計士同士の勉強会に参加してみたい、監査に携わらない会員向けの勉強会を開いて欲しい等のたくさんのご意見を頂き、参加者の皆様が企業内会計士に関するイベントに強い関心を持たれていることがわかりました。
 
最後に
 今回の特別講義において、企業内会計士の方を取り巻く現状や経験談を伺ったことにより、参加者の方が今後の就職活動に活かせるような機会にできたのではないかと感じております。また、このような機会を通じて業界内での人脈を築いていくことの重要性も痛感致しました。
 今回ゲストとしてお招きした企業内会計士ネットワーク小委員会委員長の清水敬輔氏がおっしゃっていた、「監査法人に勤務する会計士も、そうでない会計士も、お互いの仕事に対して敬う気持ちをもつこと、ただそれだけのことではないか」という言葉が非常に印象に残っています。とあるゲストの方ともお話していたのですが、今後は試験合格者が、監査法人に限らず様々な進路で活躍していく時代なのかもしれません。そのような時代を自らの手で作っていく、という意識が、私達若手一人ひとりにとって大切なのだと感じました。最後ではありますが、ゲストの方々をはじめ、今回の特別講義開催にあたってご協力頂いた皆様に、幹事一同厚く御礼申し上げます。