報告
関西地区3会共催(準会員会協力)

公認会計士試験受験者向け業界就職説明会 

就業多様化対応委員会 委員長 種田(おいだ) ゆみこ

 
日 時: 2011年8月27日(土)13:30〜15:30
内 容: 開会挨拶 業界の状況 (田担当副会長)
  第1部 実務補習及び業務補助・実務従事の要件とは?(増田副委員長)  
  第2部 公認会計士合格者の活躍する様々な可能性を知る(準会員会幹事)
    監査法人・会計事務所・事業会社勤務者による仕事の魅力の語り
  閉会挨拶  当期の就職活動についてアドバイス(種田委員長)
  質疑応答&個別相談 (就業多様化対応委員会委員・準会員会幹事)
場 所: 近畿会研修室
 
 8月19日(金)〜21日(日)、今年も暑い夏の論文式試験が終わりました。今年は本部未就職者対策特命柳澤常務理事から各監査法人宛てに、大手監査法人東京・大阪地区の事務所では公認会計士合格者の採用活動(法人説明会・選考会(面接)、内定出し)の開始を合格発表日以後としてほしいと協力要請がなされたため、従来のような試験の翌日に大手・中小監査法人が参加して行う受験生向けの公認会計士協会無料職業紹介所主催就職説明会の開催は見送られました。これは、例年8月の試験終了直後から採用活動が始まり早々に内定が出ても、合格発表まで採用が確定しないというのが実情ゆえ、協会本部としては採用活動の対象者はあくまでも試験合格者であるべきと考え、採用活動は合格発表後にすることで、主に大手監査法人との申し合わせしたことによるものです。
 しかし、今年の短答式試験格者数(合格率)は第I回12月1,708人(9.9%)、第II回5月523人(3.5%)と少ない結果となりましたが、論文式試験合格者が先日の金融庁の政府答弁の1,500〜2,000人程度とすれば、監査法人の業績悪化等により求人見通しも良くない中、今年も大量の待機合格者が出ることは十分予想されます。また、例年と全く違う採用スケジュールに、受験生は試験後合格発表までの時間をどのように過ごしたら良いか、とかなり不安であると思われます。そこで「公認会計士は監査の専門家としてだけでなく会計の専門家」であり、公認会計士合格者が、監査以外に税務、コンサル、さらに最近は企業等に就職して財務、経理等の分野で活躍するいわゆる「企業内会計士」といった監査法人のみならず多様な進路で活躍する場があることや、実務補習及び業務補助・実務従事要件の概要等について受験生に説明するため、近畿会就業多様化対応委員会で「公認会計士試験受験者向け業界就職説明会」を開催しました。
 準会員会の協力で、幹事のうち監査法人、会計事務所、事業会社勤務者の3人に、以下のように各々熱く語ってもらいました。
 

監査法人勤務者 2010年期生 準会員 身野将之

 私は監査法人勤務者として発表を行いました。発表の際に、私自身が就職活動の際、自分の年齢(当時27歳)や職歴もなかったため経歴に自信がなく悩んだことついて話しましたので、個別相談では私自身と同じような状況の方が多く来られました。感じたことは、参加者の方は現在業界の置かれている状況の厳しさをよく理解していること、その上で多様な選択肢があるとはいえ、やはり監査法人への就職にこだわりたいと考えている方が一定数以上いるという事でした。また、状況の変化が早いため参考にできる情報が少ないことや、絶対数として監査法人の求人数が少ないであろうことからくる戸惑いも少なからず感じました。私自身経験も浅く、参加者の皆さんの疑問についてお答えできたのかは心もとないですが、準会員の立場として受験生や待機合格者に対して何かできることはないか、と考えさせられる一日となりました。
 

会計事務所勤務者 2009年期生 準会員 中谷洸太

 私は、会計事務所勤務者として、現在の私の業務内容を中心にお話をさせていただきました。私自身、現在勤めている会計事務所に勤務するまでは、会計事務所に勤めるとほぼ税務に特化してしまうというイメージをもっていたのですが、現在の私の業務内容は公益法人のコンサルティングや財務デューデリジェンス、学校法人監査、税務と多岐にわたって担当となって業務を経験させていただいております。そこで、会計事務所に対するイメージが誤解であることを受験生の皆さんに伝えるということに、主眼を置いてこの度はお話をさせていただきました。受験生時代はまず試験に合格することを考えてしまうので、なかなか合格後のキャリアパスを考える機会がないため、本イベントが受験生にとって良い機会となればよいと思います。
 

一般企業勤務者 2010年期生 準会員 井口文香

 私は、一般企業勤務者としてお話しさせていただきました。説明会では、はじめに実務補習所の概要説明がありました。一般企業に就職活動をするうえで、実務補習所が就職活動の足枷にならないためにも実情をよく理解しておく必要があります。そのため、この概要説明は大変有意義なものだと改めて実感しました。個別相談では、就活時の私と同じような立場(既卒で就職活動は未経験)の方が質問に来てくださいました。その方々に共通していた質問は、「(監査法人の採用試験も受けるが)今の時期から一般企業も視野に入れて就活すべきか」や、「どうやって一般企業への就活をすればいいのか」といった内容でした。この時期から、監査法人だけでなく一般企業も考慮しているという思いが伝わってきたため、昨年よりもさらに一般企業に対する就職活動の必要性は、受験生の中でも広まってきていることを感じました。
 
 
 多数の専門学校による告知協力の結果、参加者170人と近畿会研修室は満員で、質疑応答や個別質問でもかなり熱心な質問が出ました。終了後のアンケートでは、「実務補習、就職の選択状況等、リアルな情報を入手することができ、監査法人だけでなく会計事務所・事業会社への就職活動も視野に入れ、今後の就職活動に役立てたい」「採用が厳しくとも自分は監査の仕事につきたいのでがんばりたい」と概ね前向きな感想でしたが、「業界動向としては仕方がないとしても、とりあえず民間企業に就活してくれみたいなものを全面的に押し出しているだけの気がした」という意見もありました。しかし、合格発表後彼らが実際に厳しい就職状況に直面した時に、今回の説明会が彼らの就職活動に少しは役立てばと思います。
 最後に、今年は11月14日に合格発表を迎えますが、その前にまだ多数の昨年の待機合格者等が一日も早く実務に就けるように、皆様引き続きご協力下さい。
 
(参考)
表1 公認会計士試験合格者等の推移

 
表2 平成22年 経歴別の合格年齢、勉強期間及び就職・内定状況

 
表3 業務補助と実務従事の割合

(注) 上記は、上記年度に公認会計士登録申請者の実務従事割合であり、昨年入所の近畿実務補習生の4人にひとりが一般企業等勤務者である状況を鑑みると、今後益々実務従事割合は増加すると予想される。
 
 
表4 8月27日業界説明会参加受験生アンケート結果