報告

準会員会近畿分会勉強会 第一回監査座談会
〜もし新人が担当する科目をCPAが監査したら〜

「第一回テーマ:現預金」

準会員会近畿分会幹事 奧田 武充
準会員会近畿分会幹事 三成 梨紗

 
はじめに
 平成23年9月24日、準会員会近畿分会では、日本公認会計士協会近畿会研修室にて「監査座談会〜もし新人が担当する科目をCPAが監査したら〜」と題しまして、勉強会を開催致しました。監査業務において、現預金は新人が担当する科目であり、もし監査経験豊富な公認会計士の方が、新人の担当する科目を担当したら、どのような視点で監査するのかという素朴な疑問から今回の座談会を企画致しました。
 講師には監査法人にて監査業務の第一線で活躍されている方、監査法人出身で現在税理士法人にて活躍されている方、コンサルティング会社にて活躍されている方をお招きして、現預金の監査についてざっくばらんに語って頂きました。
 
<座談会の概要>
1.自己紹介
2.事前質問を基にした個別テーマへの回答
<具体的内容>
 
1.講師の方の自己紹介
 はじめに、講師の方に自己紹介をして頂きました。
 
川喜多由博氏
 平成16年11月公認会計士二次試験合格。平成17年3月あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)大阪事務所に入所。 監査部門にて、通信・放送業、建設業、小売業、商社、不動産業、鉄道業、学校法人などに従事。 平成20年公認会計士登録後は、近畿実務補習所専門委員として、実務補習所の講師やディスカッション・ゼミナールのインストラクターも務めている。

油野聡氏
 平成16年11月公認会計士二次試験合格。平成16年12月あずさ監査法人(現有限責任あずさ監査法人)大阪事務所に入所。 入所以来監査部門にて、銀行業、鉄道業、信用金庫業、製造業、信販業、人材派遣業、リース業、消費者金融業などの監査に従事。 平成22年5月〜7月には金融機関のIFRS監査プロジェクトにも従事(貸出金・貸倒引当金担当)。

藤原淳氏
 平成17年公認会計士二次試験合格後、平成18年に監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)大阪事務所に入所。監査部門にて、主に製造業、商社、ホテル業、投資事業組合等の監査業務に従事。平成22年7月に同法人トータルサービス部に異動。複数の上場会社へのIFRS導入支援に加え、クロス・ボーダー組織再編支援、ベトナム進出支援等の国際業務に従事し、現在に至る。

中村智佐氏
 平成18年11月公認会計士試験合格後、新日本監査法人(現新日本有限責任監査法人)大阪事務所に入所。平成22年、国際部から国内監査部門に転部。イギリス、ドイツ等の外資系企業及び国内企業の監査に従事。業態としては主に製造業、小売業、商社など。平成23年アクセンチュア株式会社経営管理コンサルティング部門経営財務・会計グループに転職。現在は、子会社管理改革・IFRS導入プロジェクトに従事。

下村文男氏
 平成18年公認会計士試験合格後、あらた監査法人大阪事務所に入所。監査部門にて、主に国内大手自動車会社の監査業務・IPO支援業務に従事。平成22年公認会計士登録、辻・本郷税理士法人に入所。上場会社の会計税務業務をはじめ、各種税務申告業務・事業承継コンサルティング業務に従事。公益法人のコンサルティング業務にも明るい。
 
2.事前の質問を基にした個別テーマへの回答
 当座談会では、単なる補習所の復習になることを避けるために、事前にある程度の質問を参加者から募集し、それに講師がそれぞれ答えていくという形式を取りました。
 主な質問は以下のとおりでした。
現預金に関して増減分析には意味があるのか
上司や会社の方に質問するにはどのようなタイミングがよいか、質問しづらい場合はどうするか
資金計画表のどこを見るか
不正へはどのように対応しているか
ヒアリングでの注意点
主要相場以外の為替レートはどのように調べるか
質問する相手が十分な知識を持っていない場合にはどのような対応を心がけるべきか 
 
 ここではその一例として「ヒアリングでの注意点」に関する講師の回答を紹介いたします。
 
Qヒアリングでの注意点
A 以下主な回答
相手の目を見る。相手が立っていたら自分も立ち、相手が座っているなら座る。真面目な話以外もして、相手にリラックスしてもらう。特に経理以外の方にヒアリングする際は注意する。ヒアリングの目的や役割を相手に伝える。自分から答えを言わない。
いつ誰にどのようにヒアリングするかに注意する。誰に聞けばよいかの例としては、営業なら営業の方。工場なら工場長。キーマン(社内に精通している方)だけに頼らない。質問の答がイエスかノーかそうでないかを使い分ける。自分で答えを持っておく。ただ聞き手に伝えるかどうかはケースバイケースで判断する。
会社の方に質問する前にチームの上の方に聞く。
会社の方にとっては毎年同じ質問を受けることになりやすくなるため前期調書記載以外のことも聞く。監査対応の窓口以外の方にも聞く。セクショナリズムがありそうなら、尚更聞くべきである。それにより誰に質問すればいいのかがわかってくる。
  どのタイミングで仕訳を切るのかを聞く。
コントロールがあるところにリスクがあるので、それが何かを聞く。
自信がないのなら先輩の横で聞く。
 
 この他にもたくさんの質問をいただきました。今回は記事の関係上で全てを掲載することはできませんでしたが、質問の内容は全体的に実務的な内容の質問が多かったと思います。
 
最後に
 9月24日という三連休の中日にも関わらず、多くの方に参加して頂きありがとうございました。
 今回の座談会では、監査法人勤務の方だけでなく、事業会社勤務の方も参加してくださり、参加者の皆様の監査に対する意識の高さを感じました。今回の座談会が監査実務において少しでもお役に立てられれば幸いです。準会員会近畿分会では、第二回の開催も企画しておりますので、次回以降も是非ご参加ください。
 最後になりましたが、監査座談会にご参加くださいました皆様、そして今回の座談会の準備及び開催にご協力いただきました講師の皆様に厚く御礼申し上げます。